こんにちは。劇団四季が大好きなASAKO★です。
今回は、劇団四季『アナ雪』の歌詞が違う理由などについて、書きたいと思います。
『アナ雪』と言えば、「ありの~ままの~♪」というフレーズがまず思い浮かびますよね。
アニメ版を観た上で、初めて劇団四季『アナ雪』を観た人は、歌詞が違うことにびっくりすると思います。
この記事では、
・具体的にどんなところの歌詞が違うのか?
・ネットの反応は?
・『アナ雪』の歌詞を訳した高橋知伽江さんってどんな人?
劇団四季アナ雪:歌詞が違う?アニメ版と違う理由はなぜ?
劇団四季とアニメ版の『アナ雪』が大きく違う点は、歌詞が違うということろです。
観てびっくりした人もいると思います。
あの有名な、「ありのままで♪」や「雪だるまつくろう♪」など口ずさめるほど耳馴染みのある曲も、歌詞が一部変わっています。
その理由は、元の歌詞の意味により近づけたためなんです。
『アナ雪』の原文は英語で、アニメの口の動きも、英語を喋る口の動きになっています。
なので、アニメを観ている人が違和感を感じないように、口の動きに合うような日本語が使われているんです。
これを、専門用語でリップ・シンクロナイゼーションとも言います。
私は前まで、日本語に合わせてアニメの口の動きを調整しているのかと思っていました。
でもそんなことをするのはまた手間ですもんね!
口の動きに合わせるっていう条件があっての翻訳となると、かなり時間がかかりそうですね。
話は戻りますが、劇団四季のような舞台では、キャストが歌うので、このリップ・シンクロナイゼーションは関係ありません。
ということで、より元の英語の歌詞の意味に近づけよう!となったのです。
しかし、ここで翻訳者を悩ませることがあるんです。
それは、原文の意味を100%すべて日本語にすると、文字数がかなり多くなるということです。
日本語は1つの音にのせることができる言葉の情報量が、少ないです。
英語で「私」は「I」ですが、日本語では「わたし」と3つの音が必要です。
だから、英語の意味をすべて伝えるというのは無理なんですよね。
『アナ雪』を英語版で観ることができる人は、吹き替えを聞いて意味が大幅に違うことに驚きます。
劇団四季は、本来の『アナ雪』が持っているメッセージを伝えたいので、原文に近い意味になっています。
多くの日本の人々は、アニメ版のイメージの方が強いですよね。
ですが、劇団四季の歌詞が違うというより、むしろ本来の意味に近いんです。
それでは具体的にどういうところの歌詞が違って、原文にどう近いのかなどを次にご紹介しましょう。
劇団四季アナ雪歌詞が違う:アニメ版とはどこのフレーズが違う?
アニメ版と劇団四季版では具体的にどこの歌詞がどう違うのか、ご紹介します。
これは「ありのままで♪」の歌詞を比べたものです。
The snow glows white on the mountain tonight
Not a footprint to be seen
降り始めた雪は 足跡消して
降り始めた雪は 足跡消してA kingdom of isolation and it looks like I’m the queen
真っ白な世界に ひとりのわたし
真っ白な世界に ひとりのわたしThe wind is howling like this swirling storm inside
風が心にささやくの
風が心で吹き荒れるCouldn’t keep it in heaven knows I tried . . .
このままじゃ ダメなんだと
堪えても ダメだったの
Don’t let them in Don’t let them see Be the good girl you always have to be
Conceal, don’t feel Don’t let them know Well, now they know
とまどい 傷つき 誰にも打ち明けずに
悩んでた それももう やめよう
秘密に縛られ 人の目恐れていた
偽りのわたしは 捨てよう
Let it go, let it go Can’t hold it back anymore
ありのままの 姿見せるのよ
ありのままの 姿見せるのよLet it go, let it go Turn away and slam the door
ありのままの 自分になるの
ありのままの 自分になるのI don’t care what they’re going to say Let the storm rage on
何も怖くない 風よ吹け
何も怖くない 風よ吹けThe cold never bothered me anyway
少しも寒くないわ
少しも寒くないわIt’s funny how some distance makes everything seem small
悩んでたことが うそみたいね
悩んでたことが うそみたいねAnd the fears that once controlled me can’t get to me at all
だってもう自由よ なんでもできる
だってもう自由よ なんでもできるIt’s time to see what I can do to test the limits and break through
どこまでやれるか 自分を試したいの
どこまでやれるか 自分を試したいNo right, no wrong No rules for me, I’m free!
そうよ変わるのよ わたし
わたしは 変わるの そうよ
Let it go, let it go I am one with the wind and sky
ありのままで 空へ風に乗って
ありのままで 空へ風に乗ってLet it go, let it go You’ll never see me cry
ありのままで 飛び出してみるの
ありのままで 飛び出してみるのHere I stand and here I’ll stay Let the storm rage on . . .
二度と 涙は 流さないわ
二度と 涙はもう 流さないわ
My power flurries through the air into the ground
冷たく大地を包み込み
わたしの力は 大地 満たしMy soul is spiraling in frozen fractals all around
高く舞い上がる 想い描いて
わたしの想いは 高く舞い上がるAnd one thought crystallizes like an icy blast –
花咲く氷の結晶のように
氷の結晶より硬く
I’m never going back the past is in the past!
輝いていたい もう決めたの
こころ決めた ここで生きよう
Let it go, let it go! And I’ll rise like the break of dawn
これでいいの 自分を好きになって
ありのままの 自分を好きになってLet it go, let it go! That perfect girl is gone
これでいいの 自分を信じて
ありのままの 自分を信じてHere I stand in the light of day Let the storm rage on!
光あびながら 歩きだそう
光あびながら 歩きだそうThe cold never bothered me anyway
少しも寒くないわ
少しも寒くないわ
確かに違い歌詞の部分はありますが、サビの部分はほとんど同じですね!
このエルサのソロ曲「ありのままで♪」は、「Let it go」という原文のタイトルです。
私もですが、英語にあまり詳しくない人は、「Let it go」=「ありのままで」という意味なんだ!と勘違いしていませんか?
「Let it go」を直訳すると、「もうあきらめよう」とか「しょうがない」という意味です。
サビの部分を直訳すると、こうなります。
Let it go, let it go(もういいわ、もういいの)
Can’t hold it back anymore (もう我慢できないわ)
Let it go, let it go(もういいの、かまわない)
Turn away and slam the door (背を向けて、扉をバタンと閉める)
I don’t care(もう気にしない)
What they’re going to say (誰に何と言われようとも)
Let the storm rage on(嵐よ吹き荒れろ)
The cold never bothered me anyway(元々寒さなんて気にならないもの)
あれ?自分の知っているポジティブな歌詞とはちょっと違うと思いませんか?
直訳すると、よりエルサの心境を歌っている歌詞であることに気付きますよね。
そうなんです、この曲の歌詞は本当はそこまでポジティブな意味ではないんです。
ですが、すでにご紹介したとおり、この文字数をすべて歌詞にすると大変なことになります。
なのでアニメ版ではこういう歌詞になっているんです。
とは言え、サビの部分「ありの~ままで~」はかなり有名な歌詞ですよね。
劇団四季はこれまで、ディズニー作品の有名なフレーズの歌詞も、変えてきました。
そして、アニメ版の印象が強いがために、お客さんからは「曲にのれない」という声も多かったんです。
そこで、この『アナ雪』のサビの部分など認知の高い歌詞は、そのまま活かすことにしました。
劇団四季は作品をとても大切にします。
元々の作品が伝えたいことを大切にしながら、すでにお客さんが持っている曲や作品のイメージを壊さないように、試行錯誤がされているなぁと私は思いました。
アニメ版を観て、劇団四季を観るとさらに『アナ雪』が伝えたいメッセージを感じることができますね。
「ありのままで♪」などを歌う劇団四季『アナ雪』キャストのご紹介は、こちらです。
劇団四季アナ雪歌詞が違う:ネットの反応はどう?
劇団四季の『アナ雪』を観た人は、歌詞の違いをどう感じたのでしょうか?
ネットの反応はこちらです。
劇団四季 『アナと雪の女王』のフィナーレ曲の英語訳歌詞です❄️エルサがアナに向かって『魔法はあなたよ』と歌いかけます。
— うさぎまる㌠ (@MJdisney7) July 30, 2023
3/24:昼
率直にアニメよりもアップデートされている。
すんなり入ってくると思ったら歌詞もかわってた。
パンフにもそんな記載あった。
アニメしか見ていない人も観た方がいい。
完全版アナ雪ここにあり。#劇団四季 #アナ雪#アナと雪の女王#エンタメ活動を止めない pic.twitter.com/mokdMcQPub— takapyon(meca) (@taka01200) March 27, 2023
劇団四季のアナ雪見てきた
ディズニーの四季版って、著作権の都合か翻訳の歌詞が違うので、好きなものほど(違う……!!)って気になっちゃうんだけど、アナ雪はさすがにサビの歌詞ほぼ同じにしてくれて有難かった
後半の、白い服を着た人達にプロジェクションマッピングするとこすごく良かったな〜!— あき@1日目東M44a (@akikoke_2D) December 25, 2022
劇団四季の歌詞の違いにこれまで違和感を感じていた人も、『アナ雪』の歌詞には違和感をあまり感じていませんね!
これまでのディズニー作品では、アニメ版と歌詞が大きく異なるので、そこが気になる人も多かったはずです。
劇団四季は、元の『アナ雪』と、日本のみんなが知っている『アナ雪』のバランスがとても上手ですね。
元を大事にしながら、観ている人が作品に集中できるように、こういう工夫をしてくれる劇団四季が、私は大好きです。
劇団四季アナ雪歌詞が違う:訳詞はアニメ版も手掛けた高橋知伽江(たかはしちかえ)?!
劇団四季『アナ雪』の歌詞の和訳を担当したのは、高橋知伽江(たかはしちかえ)さんです。
高橋知伽江さんは、実はアニメ版『アナ雪』の訳詞も担当した方なのです。
(※訳詞=歌詞を翻訳すること)
劇団四季『アナ雪』の歌詞がアニメ版と違っても評価が高い理由は、ここにあったんですね。
高橋知伽江さんは、あの「ありのままで」というキーフレーズの生みの親です。
この、誰もが知っている言葉は高橋知伽江さんが生み出したんですね。
すでにお伝えしたように、アニメ版では口の動きに合わせて訳詞する必要があります。
『アナ雪』は曲のメロディーもとても綺麗なのですが、日本でヒットした理由は、この高橋知伽江さんの訳した言葉のセンスが大きそうですね。
高橋知伽江さんは元々、東京外国語大学卒業の方です。
ですがなんと、大学での専攻はロシア語だったんです。
これには私も、英語じゃないの?!と驚きました。
なので、高橋知伽江さんは英語を得意としていたわけではなかったんですね。
高橋知伽江さんは、大学を卒業して企業に就職、そこから劇団四季の創設者・浅利慶太さんの秘書として再就職します。
そしてある日、お稽古を見ている時に演出家の方に、
「ここの台詞を変えたいから考えてきて」
と言われたことがきっかけで、高橋知伽江は少しずつ訳詞を始めたんです。
高橋知伽江さんはこれまで、劇団四季の作品以外でも訳詞を担当しています。
コメント